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二十四節気:立春

春の剪紙
春の剪紙
立春は24節気の1番目でとても大事な歳時とされています。
立春の『立』には『始まり』という意味があり、『立春』とは、この日から春が始まるという意味です。
中国では、3000年前に既に春を迎える儀式があり、立春に農業を取り仕切る春の神「芒神」を祭る習俗がありました。
文献の記載によると周代(紀元前1046~同256年)では、天子は立春の3日前から斎戒を始め、立春の当日天子は三公九卿諸侯大夫を引きつれて、東方8里の郊外に出向いて春を迎え、豊作を祈ったそうです。清代(1616~1911年)以降、迎春の儀式は一般市民が参加する重要な民俗活動へと変化しました。

立春の日には家々では春餅(小麦粉を湯でこねて薄く伸ばして焼いたクレープ状の皮で春の新鮮な野菜を入れて巻いたもの)を食べます。春餅を油で揚げたものが春巻です。病を防ぐ意味や新春を迎えるという意味があります。
また、春を祝う「春帖(家の門や蚊帳などに詩句を書いた赤い紙や切り紙)」を貼ったり、郊外にピクニックに行って「鞭打春牛(豊作などを祈って牛を鞭打つ)」など一連の伝統行事を行ったりします。
漢族だけではなく、多くの少数民族も立春をとても大事にしていて、たとえば白族(ペー族)は立春の日を「催春節(春を促す祭日)」といい、侗族(トン族)は立春に春牛舞を演じる。

中医学では立春から春の養生を始めます。陽の気が生じ、万物が生まれる春の特徴にしたがうと、人体の新陳代謝が活発になるこの時期に調整をすれば、新陳代謝機能を健全な状態にすることができます。新陳代謝が活発になるということは、エネルギーの消費量も増加します。冬の間に貯えたものを使い始めることになるので、もしこれが不足していたら、充分に補充する必要があります。
「養陽防風」といい、この時季人体の陽気は自然の気に応じて外に向かって発散する傾向があるため、体内の陽気の保持に注意が必要とされています。
春はまた、病気の活動も活発になります。多くの病気の発生がこの時季に集中しています。

特に初春においては、寒い天気から暖かい天気に変わり、さまざまの病気のもととなる細菌、ウイルスはそれに伴って生長、繁殖する。急性伝染病、ウイルスなどが影響を及ぼし始めます。
内臓の中では春に関係するのは『肝臓』になります。
立春には、肝臓に優しい、肝臓を養う、肝臓の滞りをなくす生薬や食品を選びます。辛温発散の機能のあるキクラゲ、ネギ、ニラ、落花生、大豆、レバー、エビ、乾燥ナツメなどを組み合わせて食べます。ネギは、発汗して邪気を取り除き、散寒通陽、殺菌解毒、血液循環の促進、消化液の分泌を増やし、食欲を高めます。ニラはまたの名を起陽草と言い、古くから長寿の野菜とされ、肝臓を温め、陽を助け精を固め、脾臓や胃を強め、逆気を降ろし、鬱血を散じ、元気をつけます。

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